Like a Star -4-[Furigana]日本語ふりがなつき

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「はぁ~ぁ…つまんないなぁ。
せっかくよるにオフやったのにふーちゃんはエラのとこおとまりやし…。」



着信ちゃくしんか…こんな時間じかんだれや?らん番号ばんごうやな。」


「あ!かった…てくれて。あたし、わかる?あなたのご先祖せんぞさまのシャーロット!」


「…この番号ばんごうをなんでってるんですか。」


「キャリコママにいたらすぐおしえてくれたわ。ねぇ、そんなことはいいの。
あなたのわすものあずかってるわ。もう気付きづいてるかもやけどね。
明日あした、ショアのスタジオまでりに来てくれたらかえすわ。」


(やっぱりあれはおれ腕時計うでどけいやったんか…。)

「は?明日あした!?そんなきゅうに…おれ明日あしたオーディションがあるんで無理むりです。
アルヴィンさんにわたしてもらえますか。そうしてもらったらそのうちりに行く。」


「オーディションってショアでけるんでしょ?ちょうどいいじゃない。
それと、アルにい世界的名医せかいてきめいいなんよ?いそがしくてめったににアポなんてれへんねんから。
そんなに大事だいじじゃないならあたしがもらってもええよね?…今度こんどのツアーにけてこうかな…。」


「(くそ…それは、あかん…!)  わかりました…。場所ばしょ時間じかんをまた連絡れんらくして下さい。」


かった…。ってるわ。」


「はぁ…。めんどくさいことになったな…。」


「ライカ、ここにおったんか。」


「あ、どみちゃん!うん、どうしたの?なにかあった?」


「あーあの、あれや、ベロナールから連絡れんらくがあってやな。
まえがこないだゆうとったとおり、おれくした腕時計うでどけいつけてあずかかってくれとったらしいんや。」

「わぁ!いいな~ベロナールさまから電話でんわ!?」


「やっぱりベルナールさまがどみちゃんの腕時計うでどけい大事だいじっててくれたんだ…やさしいなぁ…♡」


きゅうやけどな、明日あしたりにくことになったんや。おまえ一緒いっしょくやろ?」


「え!!ライカもっていいの!?ベロナールさまにまたえる…」


「あ…っ…いい…ライカはお留守番るすばんしてる…。」


「どみちゃん明日あしたオーディションだもんね。ライカ邪魔じゃまになっちゃうし…。」


(そんなこといつもにせーへんくせに…。ベロナールのロマンスにまだんでるんか。)
「は…。おれはお前がなにおもっとるかわかっとるけどな。」


るまでチェスのスキル上げ、ったる。」
「えーどみちゃんライカにてるー?」
「うるさい。今度こんどつ!」

 



「じゃあな、ってくるけど…おまえはほんまにええんやな?」
「…うん、ってらっしゃい。をつけて、オーディションがんばってね…。」
「あぁ、そうや、食材しょくざいをとってきといてくれるか?
ツインブルック公園こうえんなら ええライムがあるはずや。」
「ん…わかった…。」


「どみちゃん!って!」


「この…コロンっていうの!このをベロナールさまわたして!
ライカからのプレゼントだって…!」


「おい…おまえおれにそれをあるけってゆうんか!?」
(わたすまでカバンぜったいけられへんやんけ…!)


「だって…ライカのわりにずっとおまもりみたいにこのがベルナールさま
そばにいてくれたらうれしいなって…。だめ?ライカ、へん…?」

 

べつに…おかしかない。ちっ…ほら、よこせ。」
「あっ!頭をあたまつかんじゃだめ!!!」


「え、そういえば…どみちゃん…??まさかそのふく…???」


「あん?なんや文句もんくあるんか!」
ダメダメダメー!ベロナールさまうのにそんな格好かっこうじゃダメーッ!!!


「こないだったあたしいふく、あれにしよ!ほらー!はやもどって着替きがえるのっ!!」
「うわッ!!やめろ!!!あんな派手はでふくあるけるかアホ!はなせっ……」


(うわさにはいとったけど、でかいな。ここがキャリコさんがげたスタジオか。)


(こいつ…きゃくが来るのわかっててなんでとるんや。)


(時計とけいは…けたまんまか。)


「あなた、“たかり”なの…?」


「は?人聞ひとぎきのわるいことゆうな。ほんまにその腕時計うでどけいおれのかようとおもっただけや。
…おまえこんなとこでたおれてなにしてるんや。具合ぐあいでもわるいんか…?」


心配しんぱいした…?やさしいのね。」


べつに…心配しんぱいはしてへん。なんもなかったらええんや。」


にしないで…きなの。こうやって寝転ねころんで…練習れんしゅうきずついたゆかるの。
ステージまえ精神統一せいしんとういつってやつかな…。」


おれ雑談ざつだんしにたんやない。その腕時計うでどけいかえしてくれるか。」

「ね、ドミニッチ。敬語けいごよりいまはなかたきやわ。
あたし、アルにい以外いがいおとこおな言葉ことばはなしてるのはじめてく。
家族かぞくってかんじがしてすごくうれしい…!」
「…きゃくるんわかっとるのにそんな格好かっこうてるやつに遠慮えんりょはいらんとおもっただけや。」


「まだダメ。
せて。あなたの曲芸きょくげい。そしたらかえしてあげる。」


交換条件こうかんじょうけんか…?おれ曲芸きょくげいなんかてどうすんねん。へんなやつやな。」


「オーディションよう衣装いしょうしかってないんや、着替きがえとるようなひまはない。
このままでええやろ。」
「もちろん、好きにしてええよ?」

「さっさとますぞ。なにをればええんや?」


「パントマイムを一通ひととおり。自由じゆうって。」


「はぁ…。あしじてちゃんとすわれや!」


「なんで?べつてもええのに。」


「…いますぐ時計とけいわたせ。おれかえる…!」


「あ!ってって!ちゃんとすわるから!も~冗談じょうだんやん~。」


「くッ…!!!」


「あー…やっぱあかんわ。こんなカッコでまともにれるか!」


ふくを脱いでってもいいわよ?あたしはたまにはだか練習れんしゅうするわ。」


「は?おまえみたいに……あの楽屋がくやかがみ位置いち着替きがええる場所ばしょおかしいやろ!?
なんやあれはわざとか?をつけろやもっと。」


「あほなことわんといて!めったに他人たにんれへんねんから。
あたしもあのあと、ふーちゃんにわれて気付きづいたの!ふーん…やっぱりてたんや…。」


「(しまった…!)あれは…しゃーないやろ…いや…すまん。」


「ねぇ、あたしはふざけてってるんじゃないわよ。
まもられてることにたよってり切れそうなところはない?
本当ほんとうなら素肌すはだ傷付きずつくような道具どうぐ使つかかたはしてない?衣装いしょうをよくることね。」

「…やってみる価値かちはあるっちゅうことか…。」


「これで、おまえとおあいこや。」


「びっくりした…ドミニッチ、あなた綺麗きれい筋肉きんにくしてるのね。」


綺麗きれい…?そんなことかんがえたことあらへんな。仕事しごとてきした身体からだやとはおもっとる。」
「どうして?自分じぶん身体からだつね意識いしきして、うつくしくせるのもパフォーマーの仕事しごとよ。」

「…道具どうぐりるぞ。」

 

[サポーターもなしに  こんなことは  馬鹿ばかげとる。]

(いけるはずや…いて、いつものようにればええ…!)

 


「ドミニッチ、もっと笑顔えがお!」

「チッ……わかっとる!」


「ハァッ…。(なんとかれたか…)」


「さぁ、もう十分じゅうぶんやろ。」


「んん…。。」


「そうや!ドミニッチ。あなたにしいものがあるの!
今度こんどのツアーで新調しんちょうした衣装いしょう!ね、着替きがええてくるから感想かんそうおしえて!」
「うわッ!いきなりがるな!あぶないやろ!」


絶対ぜったいっててな!勝手かってかえったらもう腕時計うでどけいはあたしがもらうんやから!」
「あーもう!わかったから、はよせぇ!!!」

 



(ライカも…れてってもらえばよかったかな…。)


(でも…もし、ライカのまえでベロナールさまがロマンスの相手あいて一緒いっしょたら…?
ライカ…どうなるのかわからない。ベロナールさまおこるの?くの…?)


(いやだ…こわい…。ベロナールさまきらわれたくない…!)


「あ…。 どみちゃんのおつかい…野菜やさい果物くだものとりにいかなくちゃ…。」


「よぉ!おつかれさん!れだぞ。」
「おお~ちょうどしかったとこだ~。サンキュー!」


あさからやってたまつりの公園こうえん工事こうじがやっとわったな~。
たか?大曲芸師だいきょくげいし・ベロナールの大看板だいかんばん!」
「おー、た。今度こんどのツアーはでかいらしいからあちこちで派手はで宣伝せんでんだな。」


「あ~ぁ、あんないいおんなと一回でもヤッてみたい人生じんせいだったぜ!」
「ハハハ。オレたちは経営者けいえいしゃだからな、一般人いっぱんじんよりチャンスがあるかもしれないぞ?」


(ライカ…ってる。ずっとずっとてきたから…。)


(ベロナールさまがここまでくるのにどれだけいっぱい頑張がんばってきたか…。
だめだ…いまのライカじゃ全然ぜんぜんだめ…。)


「ライカ…もっとがんばるから…ベロナールさまっててね…。」


 


「おまたせ!あ!もうふくてる。」
たりまえやろ、いつまでもあんな格好かっこうでおれるか。」


て!どう?き?」


「あ~…。まぁ、ええんちゃうんか?」
「ちょっともー!ちゃんとて……え!?それなに??
もしかしてあたしにくれるん!?」


おれからやないわ。おまえに、ライカスタからのプレゼントや。」
「そうなんや…!ライカスタがあたしに…うれしい。」


「…おぼえてんのか。ライカスタのこと。」
「ふふ…もちろんよ。可愛かわいわすれないの。」

あか長靴履ながぐつはいちゃってる…あたしのきないろってくれてるんやね…。」

土産みやげわたしたし、もうええやろ」


「ハイ、かえすわ。自分じぶんって。」


「ぶかぶかやんけ…よくとさんかったな。」
「そう、やから…をつけてたもん。」


「あぁ…。おまえっててくれてたすかった。くしてから気付きづいたんや。
これはおれ未来人みらいじんやって唯一ゆいいつ大事だいじあかしやってこと。」

 

[あ、いま  ちょっとわらった…。]

未来みらいもどまってるの…?」


「まぁ…そのうちな…。」


「もうようはない。じゃあな。」
「あ!って、ドミニッチ!スマホってる!?」


「…は?」
「ほら、ライカスタへのおれい。ちゃんとわたしたって、証拠写真しょうこしゃしんってもええんよ?」

「はぁ~っ…。」
「ちょっと!そんな盛大せいだい溜息ためいきつかんといて。」

今日きょうのショーがわったらむかえにるからね。ね、ドミニッチ。この名前なまえは?」
「ん…?あぁ…“コロン”とかゆうとったな。
(あいつの母星ぼせいの“コロナー”からもじっとるんやろうな…。)」

「コロン!かわいい名前なまえ…。よろしくね。コロン。」


「どう?せて…。わ…ええやん♡すごくれてる。」
「あぁ…これはきっとめっちゃよろこぶとおもう…。れいう。」


「さぁ、おれはこれからオーディションや。おまえもステージがあるんやろ?」


「そう…やけど…。」


「もっと…一緒いっしょにおりたい…。」

あっ!!


「ね、ドミニッチ!キスして。今日もステージで怪我しないようにって」

おまじないのキス!


はぁああああ?!?!?アホぬかせ!!


「アホちゃうもん!なぁ、かるくでええの!エッチなやつじゃなくていいから!」

「はぁ!?エッ…?(ッチなやつってなんや!?)
ふざけんな!なにがおまじないや!
大曲芸師だいきょくげいしベロナールさま今更いまさらなにゆうとんねん!はなせ!!!!!


「どうして…?今更いまさらってなに今日きょう、ショーの最中さいちゅうぬかもしれないわ。
それでもいいってくらいあたしはいつも全力ぜんりょくってるわ。」

舞台ぶたいの上で何一なにひとつ、後悔こうかいしたりしたりしないように…!」

 


「ごめん…。こんなにショーの寸前すんぜんまで誰かだれ一緒いっしょやったのはじめてやから…。
ちょっとあまえたくなっただけ。」

今日きょうてくれてありがとうね。今度こんどはライカスタとて。
せきのチケットを用意よういするわ。…じゃぁ、またね…。」

[あれが  “ベロナールのかお”  か]

おれには…舞台ぶたいいのちとすと警告けいこくしたくせに、おまえはそれか…。」

もう一度いちどだけ

 

そう、ねがったのは

きっと、だれのせいでもない。

それが

つみのはじまりだとしても。

 


絶対ぜったいに、怪我けがすんなや。」

「…うん。」

 


 

 


「はぁ…。つかれる1日いちにちやったな…。はよかえろ…。」

(予定よていよりおそなってしもうたな…ライカに連絡れんらくしとくか。)

「ねぇ、そこのあなた、“ニーリックス”よね?
オーディション合格ごうかくおめでとう。一杯奢いっぱいおごらせてくれるかしら。」


「ベロナールの前座ぜんざたわ。新人しんじんとはおもえない度胸どきょうね。いい演技えんぎだったわ。」


「ありがとうございます。生憎あいにくですが、おれさけまないんで。」


「“めない”じゃなくて、“まない”のはどうして?
さけって、理性りせいくして、

大事だいじ可愛かわい彼女かのじょいてしまうかもしれないのがこわいの?ドミニッチ。」

「…あんた…なにもんや。」

「…名前なまえなら、“アン・キム”よ。べつきにんでくれてかまわないわ。
あなたの手足てあしになるために、あなたのご先祖様せんぞさまのキャリコに大金たいきんやとわれたおんなよ。」


なんでもって。なんでもするわよ。ゴミばこダイブから、性欲処理せいよくしょりまで。」

 


 

 


「ふぁぁ…どみちゃんおそいなぁ…ライカ、退屈たいくつになってきちゃったよ~。」


「あ!どみちゃんのホバースクーターのおとだ!」


Like a Star -4- END

 

 

 

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